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エトセル 

エトセルとは

ETHOCEL*は、(米国The Dow Chemical Company)の登録商標で、一般名は「Ethylcellulose-エチルセルロース」の熱可塑性セルロースエーテルです。 エトセルは1930年代に製造・販売が開始され、長年の歴史を有する製品で、アルカリセルロースとエチルクロライドの反応により合成されます。

エトセルは強靱で化学的に安定な性状を有しており、シート成形、注型、押出、加圧成形あるいはコーティング、乳化と様々な分野でご利用いただけます。特に、今日ではコーティング用途において、ホットメルト、ゲルラッカー、ラッカー、接着剤、印刷インキ、医薬用コーティング剤として重宝されています。コーティング剤としての最大の特徴は、アルコール類を初め多くの有機溶剤に溶解することです。ただし、水には不溶です。さらに重要なことは、60年以上にわたり製造・販売されている歴史のあるエトセルは医薬用において、その安全性・安定供給の面からも安心してご利用いただけます。

エトセルによって得られる皮膜の優れた特性

  • 強靱性
  • 印刷性
  • 無味
  • 低温特性
  • 寸法安定性
  • 耐アルカリ性
  • 熱安定性
  • 無色
  • 可塑剤、ワックス類との相溶性
  • 低灰分

用途

このような特性を備えたエトセルは、次のような用途にご利用いただいています。

ホットメルト 接着剤・紙コーティング・感圧接着剤・剥離型コーティング剤・捺染インキ
ラッカー 電気絶縁ワニス・透明ニス・ガラス用保護剤
バインダー 焼成用ペースト・セラミック成形・蛍光灯・印刷インキ・転写捺染インキ・研磨紙
医薬用 徐放性バインダー・苦味マスキング剤・マイクロカプセル・錠剤/顆粒コーティング等

エトセルの化学構造

エトセルの化学構造イメージ

エトセルの品種

グレード(エトキシル基) STD型(48.0~49.5)
粘度(cps) Industrial Premium
4
7
10
14
20
45
100
200
300

工場用途(Industrial)

「エトセル」は有機溶剤可溶の特殊な機能性を有する樹脂です。

  • 燃焼性にすぐれ、灰分が少ない
  • ほとんどの有機溶剤に可溶
  • 各種グレードの組み合わせにより、製品の粘度コントロールができる

用途

バインダー

各種有機溶剤にエトセルを加えることにより、焼成後残分の少ない各種用途のバインダーとして機能する。

  • セラミック成型用焼成バインダー
  • 蛍光灯用顔料焼き付けバインダー
  • 電子部品用途(誘電体ペースト・導電ペースト)

インキ

各種溶剤系インキにエトセルを加えることにより、粘度を上げることができ、印刷適性の向上に寄与する。

ホットメルト

紙の耐湿性向上、あるいは金属部品を輸送、貯蔵中の腐食、損傷等から防止することができる。

ゲルラッカー

ホットラッカー加温時(100℃前後)には流動性を有し、冷却するとゲル状となり、その後均一な皮膜を形成する。

エトセルの応用製品(EC-ビヒクル)

日新化成(株)では、長年にわたるエトセルの取り扱い経験を活かし、昨今のユーザー各位の厳しい品質要望を満たすべく、エトセルを溶剤に溶解したEC-ビヒクルを製造販売しています。

EC-ビヒクルは、特に導電性ペーストや誘電体ペーストを製造・研究されている方々に高品質な印刷用ビヒクルとして供給することを目的に製造しています。エトセルは天然繊維素を原料に製造されているため、溶解作業において、粘度、固形分の一定化、あるいは未溶解繊維素の除去等に困難がつきまといます。EC-ビヒクルは、これらの諸問題を解決すべく開発されました。当社では、特殊配合に関してもご用命を承っています。

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エトセルカタログ

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